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【書評】『一人の力で日経平均を動かせる男の投資哲学』(著:cis) 投資について改めて考えてみた。

2019 6/14
【書評】『一人の力で日経平均を動かせる男の投資哲学』(著:cis) 投資について改めて考えてみた。

個人投資家のcis(しす)さんの投資哲学本。


ジェイコム株誤発注事件などで名前を聞いたことがある人も多いんじゃないでしょうか。

個人として投資の世界に生き、2018年11月時点で総資産額230億円に到達し、ひとりの力だけで日経平均が動いてしまうほど売買の影響力が強い投資家です。


そんなcisさんが、投資に対する独自の考え方を伝えてくれるのが本書『一人の力で日経平均を動かせる男の投資哲学』となります。

目次

今までの失敗があり、新たに学んだ投資の本質


この本から自分が学んだことは以下のヒトコトに集約。



 投資は自分のルールを作って、それを守り通す



自分は株式投資、そして仮想通貨投資を試してはみたものの、いずれもうまくいくことはありませんでした。

判断が遅く、値段の上下に右往左往し、強気でポジションを取っては損切りに失敗して塩漬けになる。


これを繰り返し、気がつけば投資資金が徐々に減っていき、ポジションとして持ってしまっている塩漬け株の金額分も動かせない資金として身動きが取れなくなっていきました。

未だにずっと持ち続けている株は手を付けずに見て見ぬふりをしている状況になっています。


仮想通貨も同じような状況になり、2017年末の盛り上がりに合わせて口座開設を申し込んでしまったので、仮想通貨を買い始めた段階ではすでに下落傾向となっていました。

そこで何も買わないという選択肢もありましたが、値が激しく動いて利幅がある可能性を望んでしまい、結果として安く手に入れたつもりが高値買いになり、すぐに塩漬けになり、今はもう当初の何分の一という価格になっています。


これは自分の中にルールがなかったことが原因であり、投資の初心者マニュアルにもよく出てくるように、最低でも何%下がったら損切りというラインを設けてそれを実際にやるべきだったと思っています。

投資に対する基本的な考え方


本書ではcisさんの幼少期からのゲームやギャンブルに対しての考え方や行動の自伝も兼ねていて、内容は投資戦略よりはエッセイに近いです。

投資の手法としては序盤にページが割かれていて、『上がっている株は上がり、下がっている株は下がる』『迅速な損切りが重要』という普遍的な内容になります。



あたりまえのことをあたりまえにやる



この普遍的な内容ができるかできないかが成功と失敗を大きく分ける境目であり、”わかっていてもできない”人が多いからこそ愚直にできることが優位性となるのです。


人間は欲望に忠実な生き物であり、かつ損失を過大評価する上に、自分の失敗を認めたがらない厄介な性質をしています。

だからこそ、自分が”買う”という判断をした株が下がり始めても、「まだ値を戻すかもしれない」という根拠のない判断によりホールドを続けて、損切りラインに到達しても「そろそろ反転するかもしれない」という、やはり根拠のない淡い期待に下支えされて売るべき株を売らず、結果として値段が下がりすぎて損を確定することができずに塩漬け株が増えてしまう。


失敗を認められれば、自分で決めた損切りラインをちゃんと守れれば、被害は最小限となり、多少の資金は失いますが再チャレンジが可能となります。


できるかできないか。

やるかやらないか。


小さな繰り返しが大きな差を生みます。


”失敗は成功の母”


繰り返し同じ失敗をしたり、せっかくの機会なのに次へ活かすことができないような行動は、二度とやらないくらいの覚悟が必要です。

仮説の重要性、そして事実→抽象化→具体化


常日頃仮説を立てておき、いざその場面に遭遇したときに実際に試すことが大切とも説かれています。


相場は生き物であり、常に変化があるものです。

何も考えずに目先の動きだけに囚われていたら、うまくいくものもうまくいかず、よほどの強運がなければいつかは大きな失敗に繋がってしまうもの。


何かの動きがあれば、そこには理由があるかもしれないし、その動きが他にもあるかもしれないと仮設を立てることができます。



事実(ファクト)



抽象化



具体化(転用)



とある事象があれば、そのケースをひとつふたつ上の視点で理由や原因を考え、そのやり方を他のアクションに応用できないかを検討できます。

一見関係なさそうな値動きでも、その背景を見れば同じ根拠を元にしたものとなっていることが類推できれば、同じ業界の別の株式や同じ規模感、同じ地域の会社の株式にも転用できるかもしれない――そういう仮説を立てられますよね。


仮説がうまくいけばもちろんそれでいいけど、仮説は仮説であり、もちろんまるでヒットしないことだってたくさんあります。

仮説が100%うまくいったら、それはもう仮説ではなくただの”未来予知”です。



未来がわかる人はいません。

ですが、未来をある程度予測して絞っておくことはできます。


そして、いざ訪れたチャンスにうまく行動できる準備をしておくことが、仮説を立てる大事なポイントとなるのです。

cis本を読んで投資を始める前に注意しておくこと


本書は株式投資を勧めるものという位置付けではありません。


伝説の個人トレーダーcisさんが、資産230億円を稼ぎ出すまでに至った経験と結果と根拠の集大成になります。

儲けた話ばかりでは信憑性に欠けるからと、損をした話もいくつかエピソードとして語られています。


ライブドラ事件で1日で5億円の損失を出し、ドラゴンボールの孫悟空の挨拶「オッス! オラ孫悟空!」になぞらえて「おっすおら損五億」という迷言を生み出しています。

本人曰く「おっすおら損五億」を生み出せただけで1億の価値はあったというくらいあっけらかんと語っていますが、当時のストレスは尋常じゃなかったことは想像に難くありません。



また不動多産投資信託(REIT)で1日で6億損した話も出てきます。

これもあまりにも巨額な損失で現実感が持ちづらくはありますが、当時の資産50億中の6億と10%を超える損失です。


成功の裏に多くの失敗や、数多くの損切りがあるのですが、『逃げ足の速さ』や『守備的な投資』という言葉にうまく隠されている面もあります。


何が言いたいかというと、cisさんのように成功している人でもたくさんの失敗をしているし、成功者バイアスがかかっているので、成功者の裏に数多くの失敗者がいることが隠れがちになってしまいます。

失敗をした人の中には相場からの退場だけじゃなく、抱え切れないほどの借金をしてしまった人もいることでしょう。

そのくらい、リスクのあるのが株式相場を含む相場です。



この本を読んでさっそく投資をしてみよう、と思うことはそれはそれでいいことなのですが、全員が全員成功するという保証は誰もしてくれません。

失ったお金の補償も何もありません。



行動を起こすことはとても大事であり、スピード感が早いほど成功しやすいのは間違いありません。

株式投資でうまく立ち回るには知識、経験、情報、判断の速さ、迅速な損切り、冷静さが求められます。


人は欲望に弱い生き物です。


勝っているときは少額で決済してすぐに利益を確定してしまう。

負けているときは少額で損切りせずに負けを認めず、いざ決断したときには大きく損をしての狼狽売りでは絶対に勝ち抜けません。



ロジカルに自分で決めたルールを守り、資産の増減をちゃんと見極めて投資をする必要があります。

思い込みや、根拠のない判断にはリスクが強まります。

正しい情報やロジカルな分析、適切な仮説とそれを実行する冷静さを失わなければ、相場からの早期退場は避けられると思います。



 投資は自分のルールを作って、それを守り通す



冒頭でも書きましたが、攻撃的であれ守備的であれ、相場で勝負をすると決めたらルールはちゃんと確立しておき、それを徹底する覚悟が必要です。

ルール自体が間違っていたらそれを正すことも必要です。



不運なニュースで相場が一気に狂うこともあります。

最初から最後までうまくいき続けることもありません。


それと投資をする上でとにかく重要なのが『失敗して全額失っても生活することができる額までを投資する』ことです。

レバレッジを効かせすぎて強制ロスカット、追証で借金をすることになっては相場からの退場だけでは済みません。



たとえ相場から退場することになっても、再び資金を貯めれば再挑戦することができます。

くれぐれも欲望に任せて無理をしてしまい、破滅の道を歩むような無茶はしないように気をつけたいところです。

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